ビジネスノウハウ インタビュー連載「起業っておもしろい!」/第1回 起業は「8割準備で2割は走る!走りながら考える!」

株式会社イメージ・ブランディング 代表取締役
宮本 雅恵さん

「起業っておもしろい!」をテーマに、先輩方に起業を意識したきっかけやリアルな体験談を聞くインタビュー連載スタート!
 
第1回である今回は株式会社イメージ・ブランディング 代表取締役 宮本 雅恵さんにお話を伺いました。
宮本さんは2006年に起業され、「モノと人のブランディングコンサルタント」としてご活躍中。
2016年には「ヘルス&ビューティブランド事業の立ち上げ成功術」を上梓されるなど、ブランディング業界で注目されている女性起業家のひとりです。

--お仕事の内容について教えてください

一言でいうと「モノと人のブランディングコンサルタント」です。
私は新卒で株式会社ポーラに入社し、退職するまでの25年間で化粧品ブランド立ち上げのほか、アパレル、下着、ジュエリーなどの企画開発やスタッフ育成教育を経験し、最終的にはファッション事業部長、カタログ事業部長として80名ほどの社員のマネジメントを行っていました。
その経験を活かし、株式会社イメージ・ブランディングでは商品企画コンサルティング、人材教育コンサルティングのほか、個人・法人企業のイメージ戦略サポートも行っています。
特に、個人の方へ向けたパーソナルトレーニングでは、企業のトップの方や選挙に出馬される方、またお受験や転職・就活など、自分をよりステップアップさせるステージに立たれている方のアピアランス(見た目の印象)やスピーチのトレーニングを行っています。

きっかけは家族

--起業を意識したきっかけとご決断について教えて下さい

退職のきっかけは家庭の事情でした。
両親とも体調を崩してしまったため身内のサポートが必要な状況となり、さらに子供は受験というデリケートな時期だったこともあり、娘として、そして母としての役割を果たさないと後悔すると思い、退職を決心するに至りました。
退職から半年間は完全に仕事から離れて家族のケアに専念していたのですが、次第にウズウズしてきてしまって…。
幸いなことに両親の病状が回復に向かい、子供からも「働いているママかっこいい」という嬉しい後押しをもらって仕事を再開することに。
その際、前職の役員から「会社に戻ってきてほしい」というありがたいお声もいただきましたが、自分の好きなこと、自分が培ってきたことを世の中に還元することを考えた際、様々なライフステージに立たれている方々にお返ししたいと強く思いました。

やりたいことがありすぎて!
オールラウンダーを目指す

--起業時大変だったことを教えてください

まずは既に起業している先輩方に相談しましたところ「まずは得意なことを一つ決めなさい。それを武器にスタートしなさい」と教えてくださいました。
が、ここでも私はウズウズ。とにかくやりたいことがたくさんありすぎて絞れない!こうなったら、まずはオールラウンダーになろうと。
これまで培ってきたすべてを棚卸するような気持ちでサービスメニューの作成に取り掛かりました。
そうするとやはり、商品企画、販促プロモーション、人材育成・・・と、あらゆる角度から仕事のオファーを頂き、開業後半年ほどは、とにかく大変でした。でも最初に引き出しを広げたことで、比較的早く仕事の幅を広げることができたので結果的には良かったと思います。

まずは半年分の経費を確保

--株式会社設立の手続きや資金はどうされましたか?

既に起業している先輩方から、信頼できる会計士、社会保険労務士の先生がたを紹介していただきました。
会社設立のための申請や書類作成などは、時間もたっぷりあったので、すべて自分で行いました。会社員時代には一切、触れてこなかった未知の分野だったので、苦労はしたものの、大変勉強になりました。
資金に関しては、自分の退職金と借り入れをベースに、半年間分の経費を確保できるように計画しました。
経費の内訳は、オフィスの家賃と正社員のお給料です。
一緒に働いてくれる社員を不安にさせないためにも、半年間分の経費の確保は最重要でした。
社員の雇用に関しては、社会保険労務士の勧めで、東京都の助成金に申請し、頂いた助成金を活用しました。

「仕事の報酬は仕事」

--ビジネスの上で座右の銘はありますか?

「仕事の報酬は仕事」。
前職の役員に教えられ感銘を受けた言葉です。そして自分自身が起業して、この言葉の深みを体感しました。
と申しますのも、私は営業に関しては広告や宣伝は行わず、現在も仕事の9割が紹介によるものです。
創業時のいわゆる「御祝儀発注」を御祝儀のまま終わらせないよう一生懸命結果を残し信頼を獲得することで、クライアントから新しいクライアントを紹介され、それが10年間続いてきたという感じです。

開発やブランディングは料理のようなもの

--リフレッシュ方法などはありますか?

「仕事が趣味」なので、仕事のオンとオフについては、特に意識したことはありませんが、強いて言うなら料理ですね。
開発やブランディングの仕事は料理と似ていると思います。今ある素材をどのようにアレンジして、最終的にどのような形にするかを考えていく・・・・。そしてそれは、味付けによっても変わっていく。
そういう点がとてもおもしろいので、思い立つと仕事でも料理でも夜中までかけて仕上げてしまうのですが、不思議とやりきった方が翌日すっきりしていたりするんです。

--これだけは手放せない!というものはありますか?

家族と友人です。
私の場合、退職も起業も、きっかけは家族でした。そして起業して10年間続けることができたのも、家族と友人たちの支えがあったからだと思っています。
仕事のやりがいももちろん大切ですが、おいしいものを食べて、楽しい時間を過ごして心から笑う・・・そういった関係が何にも替えがたいものです。

--健康に関して気を付けている点は?

昔から、体の中に入れるもの、食べるものに気を付けています。
“代謝”と“循環”を意識し、酵素や発酵食品を積極的にとったり、自分で作った甘酒を料理やスムージーに入れて毎日とるようにしています。
あまり決めつけすぎず、自分に合うやり方を長く続けていくことが大切だと思います。

女性リーダー育成に関するプロジェクトに関わりたい

--現在進行中のプロジェクトについておしえてください

現在は、化粧品やヘアケア、美容食品のプロジェクトのほか、人材育成に関するセミナー、ブランドの制服デザインなど8社のプロジェクトが進行しています。

--今後の展望

将来的には、女性リーダー育成に関するプロジェクトに携わりたいと思っています。
私の前職はファッションと美容を扱う会社でしたので女性の感性が求められ、活躍の場も多かったと思います。
しかし、業界によってはまだまだ女性の役員や管理職が少ないというのも実情です。
男性と女性それぞれが持つ感性をバランスよく取り入れることで、より素晴らしい組織ができていくと信じています。
これからそのお手伝ができれば・・・と思っています。

起業は「8割準備で2割は走る!」

--宮本さんの「起業っておもしろい!」を教えて下さい

正直いいことばかりではありません。
リスクもあるし、良くも悪くも自分がやったことが自分に戻ってくるのですから。
ただ、私は数字が好きなので、自分のやったことがダイレクトに数字で見える点におもしろさを感じます。
時間の管理も大変ですが、意識次第で、自分のライフスタイルに合った働き方に調整していける点も魅力だと思います。

--起業したい方にメッセージをお願いします

あまり考えすぎない、石橋を叩き過ぎないことが大切だと思います。
個人的には、8割準備で2割は走る!走りながら考える!という方は、起業を楽しめるような気がします。
走り続けることで景色が変わり、様々なターニングポイントで必要なものが変わり、取捨選択をしながら成長していく、そういった変化と成長を続けることが起業の楽しみだと思います。

株式会社イメージ・ブランディング 代表取締役
宮本 雅恵さん
 
東京学芸大学卒業後、株式会社ポーラ入社。
ファッション事業、カタログ事業などの事業部長を務めた後、2006年株式会社イメージ・ブランディング設立。
商品企画コンサルティング 、人材教育コンサルティング、個人・法人企業のイメージ戦略サポート、イメージコンサルタント養成スクールの運営など多岐にわたって、モノと人のブランディングを手掛ける。
2016年株式会社セルバ出版より「ヘルス&ビューティブランド事業の立ち上げ成功術」を上梓
http://www.image-branding.co.jp/